事案の内容
 依頼者(Aさん)は、建設会社の代表取締役でしたが、ご自身が代表になったおぼえはなく、いつのまにか、家族経営の会社の代表取締役にされていました。会社の借入の連帯保証も多数しており、会社の廃業にともない、個人に請求がきているということでご相談にお越しになりました。

事案の経過(交渉・調停・訴訟など)
 事情を聞くと、5年前から債務整理をしているということでした。というのも、東京に事務所があるとある弁護士に依頼をしたが、債務整理を5年間放置された ということでした。ご自身は、手続が進んでいるものと思っていたそうです。
なんとか、当事務所で引き継ぐことになり、すぐに自己破産の申立をしました。
しかし、会社の代表取締役になっている場合は、会社の破産も平行してやらないと裁判所が破産を受け付けてくれないという運用があり、その点が問題でしたが、上申書を提出する等して対応しました(会社破産までやる資力がなかった)。

本事例の結末
 無事に、Aさんだけの個人破産が受理されました。Aさんは、免責まで得られました。

本事例に学ぶこと
 弁護士に債務整理を放置されたという話はよく聞きます。当事務所では、法人としてしっかりと事件を管理しているので、放置すると言うことはあり得ません。もし被害に合われた方はご相談いただければと思います。

弁護士 申景秀