ご依頼の内容
依頼者の方は、約17年前にも自己破産の申立てを行い、免責が許可されました。
その後、しばらくの間は借り入れをしませんでしたが、クレジットカードの審査が通ったことをきっかけに、不測の出費が生じた時や生活費が足りない時に借り入れを繰り返すようになってしまいました。
申し立て時の負債総額は約400万円でしたが、借入の原因に浪費等はありませんでした。
本事例の結末
本件では、負債の原因に浪費等が無かったことや、管財費用の工面が困難であったことから、2度目の破産でしたが、同時廃止を目指しました。
弁護士のほうで上申書を作成し、前回の免責から相当期間が経過していることや、前回の免責時と今回では負債が増えた原因が異なること、前回の免責後と今回免責された後では生活環境・安定の状況がまったく違うこと、依頼者の方が2度目の自己破産の申立てに至ったことを非常に反省していること等を説明しました。
結果、本件は同時廃止事件として手続きが進められ、免責も許可されました。
本事例に学ぶこと
依頼者の方は、過去に一度自己破産をしたことがあったため、もう自分は破産手続きを取ることができないと思い込み、ずっと負債に苦しんでいました。しかしながら、2回目の破産も制度上は可能ですので、再び債務を抱えてしまった方も、お早めにご相談いただければと思います。
また、2度目の破産の場合、裁判所の審査は厳しくなり、管財事件になることが多いと思いますが、本件では依頼者の方の真摯な反省があったこともあり、同時廃止事件となりました。
弁護士 赤木 誠治