依頼内容

うつ症状等の精神的不調により長く仕事を続けることができず、再就職までの間の生活費をリボ払いを利用する等して賄ってきたが、妊娠を機に仕事をセーブするよう医師から指示を受け、従前どおりの返済ができなくなった、とのご相談でした。
夫の収入も不安定であったため、自己破産手続申立ての代理人として受任しました。

負債状況

600万円程度

資産状況

目ぼしい資産なし

方針・事件処理の結果

弁護士費用等は知人が援助してくれるとのことでしたので、次に、破産手続申立ての時期(出産を待つか否か)を検討しましたが、出産後に準備を行うことは難しいと判断したため、申立てを先行させることとしました。
精神状態が落ち着いている間に必要書類を揃えることができたため、本人の精神状態等に関する具体的な説明を添えて破産手続きの申立てを行いました。
裁判所の配慮の結果、同時廃止手続(破産管財人が選任されない手続)での進行となり、その後、無事、免責許可決定が下されました。

本事例に学ぶこと

債務整理の原因に精神的不調が含まれることは珍しくありません。
本人の精神状態により破産手続きに必要となる書類が少なくなることはないのですが、進行については裁判所としても可能な限り配慮してくれるとの印象です。

弁護士 吉田竜二