紛争の内容

370万円の負債があった方の破産管財事件を裁判所から配点されました。負債の原因は自動車をローンを組んで次々に購入したことにある可能性があり、また、ローン会社の許可を得ない自動車の売却をした可能性があるという説明を裁判所から受けており、また、負債の返済が厳しくなった時期に不動産を廉価で販売してしまった可能性があるという説明を受けました。

交渉・調停・訴訟などの経過

管財人として破産者の方と面談をして、自動車を購入した事情を聞きました。収入に見合わない購入を繰り返したようで、負債の原因となったことが分かりました。他方、自動車の売却については、売却をする際に借りていたローン会社から新しいローンを組んで自動車を購入していたようでしたので、ローン会社に無断で売却した可能性は少ないものと判断しました。さらに、不動産の売却についても、シロアリの発生する建物について不動産会社から適正な評価を受けて売却をしておりましたので、廉価で販売したとは言えないと判断しました。

本事例の結末

破産者の負債を免除するのが相当である旨の意見を裁判所に対して述べ、裁判所も破産者の負債の免除を認めました。

本事例に学ぶこと

負債の出来た原因、違法な不動産売却、負債の返済が厳しくなった際の不動産の廉価販売を調査し、負債の免除に関して適切な意見を出すことを学びました。

弁護士 村本 拓哉