紛争の内容
1 依頼直前に、失職、転職未確定状況での、破産申立て依頼。法律扶助申請
2 疾患あり。再就職先に限定あり。
3 申立て準備中に、経済的余裕が出たときに、実家に多額の援助。
4 申立て直前に、債務名義とられ、預金差押(空振り)
交渉・調停・訴訟などの経過
1 転職活動の進展・進捗と併せても、申立て準備。
2 代理人に断りなく、実家への援助を行う。
3 会社員時代の、食べ歩き趣味による浪費。免責調査型の管財事件も覚悟。
4 体調不良の中、転職を繰り返し、積立ならず。
5 同時廃止事件として申立て。
本事例の結末
1 めでたく、同時廃止事件として開始決定を得る。
2 免責についての集団審尋期日は、covit-19の対応で、開催されず。免責許可決定。
本事例に学ぶこと
1 依頼者の誠実な人柄(頑固な方ではあるが)、反省の態度、生活の困難さ(強く生活保護受給を勧めるが固辞する。実家に戻ることも勧めるが固辞する)を踏まえて、めでたく、同時廃止によれた。
2 扶助による自己破産については、生活保護者であれば、2~3カ月で申立て可能となるが、浪費による管財事件の可能性がある場合、その積立の可否は就労・収入如何による。疾患を有する方は就労が続かず、早期の事件処理が不可能であるが、受任した以上、最善を尽くしたい。