紛争の内容
依頼者の方は、クレジットカードを使い始めた頃は、なんとか返済することができていました。
しかしながら、配偶者との結婚後、配偶者の債務の返済が家計を圧迫したため、生活費が足りず、借り入れにより補填するようになりました。
また、独身時代と同様の感覚で、洋服や化粧品、飲食交際費などにお金を使ってしまっていたため、債務額は増える一方でした。
借り入れ先の業者も増えていましたが、リボ払いを利用していたため、毎月の返済はなんとか切り抜けることができているという認識でした。
しかしながら、債務が減ることはありませんでした。
配偶者が債務整理をしたことをきっかけに、依頼者の方も債務整理をすることを決意し、当事務所に自己破産手続きのご依頼をされました。
交渉・調停・訴訟等の経過
債権者は7社、債権総額は約400万円でした。
本件では、借金の原因に浪費と評価されうるものがあったため、管財事件となりました。
破産管財人との面接の際には弁護士も同行し、借り入れの経緯などを説明しました。
また、毎月家計簿を提出するとともに、今回の申立てに至った経緯を振り返り、反省文を管財人に提出しました。
本事例の結末
本件では、債権者集会が1回行われた後、無事に免責が許可されました。
本事例に学ぶこと
依頼者の方は、長年にわたって借金の問題に苦しんでおられましたが、思い切って弁護士にご相談いただいたことで、経済的更生を図ることができました。
夫婦ともに債務整理の手続きを取られたことで、当分の間は新たに借り入れをすることができません。
今後は、収入の範囲内で堅実に生活することが望まれます。
弁護士 赤木 誠治