紛争の内容

さいたま地方裁判所から、個人破産者の破産管財人になることを打診され、快諾し、破産管財人業務が開始しました。
過去に個人事業をしており(廃業済み)、その関係を調べることが主な業務でした。

交渉・調停・訴訟などの経過

まずは、破産者および破産申立人代理人と面談を実施し、事実関係の調査を行いました。
過去の個人事業に関する債権債務は残っておらず、唯一、買掛金として未回収の債権が存在しました。
しかし、調査を進めても、債権回収の目途が全く足らず、契約資料一本残っていないし、金額も低額であったこと、時効が完成している可能性が高いことから、放棄許可を申し立てました。

本事例の結末

結論としては、裁判官により、上記債権は放棄されることが決定し、小さい財産については自由財産拡張がなされました。免責については不許可事由に該当する事情もなかったため、免責許可決定が出され、管財業務は終了しました。

本事例に学ぶこと

個人事業主を営んでいた方の場合には、破産管財人が選任される可能性が高いです。
そのため、申立人代理人側で受任した場合には、申立ての段階で、個人事業主廃業に至る経緯、什器備品の処理、債権債務関係の処理、課題(破産管財人業務)などについてできる限り詳しく説明しておくことが重要です。およそ管財人業務が不要であれば、管財人が選任されない可能性もあります。

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弁護士 時田剛志