紛争の内容

依頼者は、20代前半のころに、実父の経営する自営業の運転資金を用立てるために、多額の負債を抱え、出身地で破産し、免責の許可を受けていました。その後、出身地から、関東に出、結婚生活を送り、その生活の中で、再度、多額の負債を抱えるに至りました。病気になり、就業不能となり、再度、破産手続・免責手続きを利用することになった事案です。

交渉・調停・訴訟などの経過

法テラス埼玉での法律相談を受け、法律扶助を利用しました。
申立て準備を行い、前の破産との間に、婚姻・離婚があるため、旧姓名義での預貯金や、出身地の金融機関口座の調査に手間取りました。

本事例の結末

申立て直前になり、依頼者は、ストーカー被害に遭い、転居を余儀なくされました。
都道府県をまたぐ転居をすることになり、さいたま地裁での申立てを急ぐことになりました。
さいたま地裁に申立後、他県に移動したのですが、裁判所から、転出先住所の表示への配慮を確認されました。秘匿する方法を模索する必要があるのではないかというものでした。そこで、依頼者に確認すると、当該ストーカー加害者(債権者に該当しません)は、そもそも依頼者の住所を知らないから、転居先住所を表示してかまわないとの返答を受け、それを受け、裁判所に報告し、通常通りに対応しました。
めでたく、免責も許可されました。

弁護士 榎本 誉