紛争の内容

 依頼者(Aさん)は、仕事のストレスからギャンブルにはまり、クレジットカードや消費者金融から借金をしてギャンブルをするようになってしまいました。また、魔が差して、会社のお金をいくらか横領してしまいました。横領が発覚し、それを返済するためにまた借金を重ねました。
 反省してこつこつ返していたところ、コロナ禍により給料が下がるなどの事情で返せなくなり、とうとう当事務所に自己破産の相談にいらしました。

交渉・調停・訴訟などの経過

 弁護士費用は積立をして、その間は家計簿を毎月つけてもらいました。それにより、もうギャンブルをやっていないかどうかの確認をしました。書類が揃い次第、地方裁判所へ自己破産の申立をしました。

本事例の結末

 借金形成過程に問題がある、免責不許可事由に該当するということで、「破産管財人」がつくことになりました。もっとも、管財人との面談や、宿題とされた家計簿をきちんとつけたところ、裁判所で最終的に、「免責」を得られ、借金がゼロとなりました。Aさんは、破産を機に経済的更生をはかる機会をえることができました。

本事例に学ぶこと

 ギャンブルによる借金でも、場合によっては免責を得ることができます。更生をしたいかたは、あきらめずにご相談ください。

弁護士 申 景秀